今回は「美しい十五夜のお月様への願い事【あるいは100%の希望】」というテーマの、日常のショート・ストーリーです。
2018年9月、十五夜の日の物語。
美しい十五夜のお月様への願い事【あるいは100%の希望】
夕方の仕事を終えて仕事場から外に出ると、雲間から見事な月が顔を出している。
今日は十五夜、美しいわけだ。
妻の実家へ夕食に戻ると、義父が「今日は曇っててお月様見えないねえ」と話しかけてきたので、「今、ちょうど見えますよ。とてもきれいです」と僕。
娘が「見たい、見たい!」というので、娘を抱っこし、みんなで外へ。
月はまだそこに輝いていて、僕らは見とれながら「綺麗だねえ、、、」と感じ入っていた。
娘が「おそなえはー?」と言うので、「お供えは、おうちのなかにあるから大丈夫だよ」というと、「ドラえもんは、外でやってた!」と娘。
「ドラえもん?へぇードラえもんはそうなんだ、外でやっていたんだね!」と驚きながら僕。
(どうやってドラえもんのお月見を知ったのだろう?うちは基本テレビを見ない、というか今は僕の部屋となっている2階の1部屋以外にテレビはないのだけれど、、、)
みんなが家に戻り始めると、娘は僕に抱きかかえられながら、急に手を合わせ始めた。
(合掌)
「どうしたの?」と聞くと、娘は「おまじない☆ふふっ」と笑う。
「何のおまじない?」と聞くと、
「おつきさまに」と娘。
おまじない?お月様に?
「願い事かな?お月様にお願い事をしたの?」と言うと、
「そう!」と娘はうれしそうに答えた。
「何をお願いしたの?」
「えーっとねぇ、いっぱい!」
「いっぱい?(笑) 何をいっぱい?」
「いっぱいもらえるように!へへっ☆」と恥ずかしそうにぎゅっと抱きついてくる娘。
「いっぱいもらえるように?(笑)何をいっぱいなの?」と聞くと、
「パンとかー、、いっぱい!」とぎゅっぎゅっと何度も抱きついてくる(笑)
パン(笑)
「そうかーじゃあたくさんもらえるといいねえ、そうかそうか!」と、娘に抱きつかれながら少しの間雲のかかり始めた月を眺め、「おつきさまばいばーい」と言って一緒に手を振った。
夕食に戻りながらもう一度「たくさんもらえるといいねえ!」というと、
娘は僕の腕の中で飛び跳ねながら、「うん!」と元気に答えた。
その「うん!」には「希望」がいっぱいに満ちていて、そこには何の疑いもなかった。
夕食を終えて仕事に戻るときには月はすでに雲に覆われてしまっていたが、僕はうっすらと光っている月に向けて感謝を伝えた。
「お願い」はきっと届いていて、そして必ず叶うだろう。
100%の希望に満ちた「うん!」
娘のその「うん!」に応えるために、僕は今日も生きている。
あとがき
読んでいただいてありがとうございました!
十五夜、きれいだったです。かなり曇ってたのにこの数分だけ見ることができてラッキーでした。
しかし娘のお願いが「いっぱいもらえるように」だとは(笑)
しかも「パン」(笑)
後で妻から聞いたところによると、その後も何度か手を合わせて「おまじない」をしていたらしく、その時は「いっぱいお人形がもらえますように!」だったとのこと(笑)
ええ、きっともらえるでしょう。僕の仕事次第でね(笑)
娘は一昨日から断乳(お乳を上げるのをやめること)真っ最中で、うまくいくかどうか、、、ひやひやしております。
生まれた時からお乳が大好きな子だからなぁ、、、と思っていたら、断乳して3日間、何とか無事に過ごしている!
さすがもうすぐ3歳、強くなっているんですね。成長すごい。
夜の仕事の前にいつも「高い高い兼肩車」をして、家を出るときも「抱っこ!抱っこ!お父さん、、、行かないでほしい、、、!」と甘えて来てくれて、父はうれしいです(笑)
「一緒にいて、、、」と言われるたびに、「夜の仕事、やめたいなぁ、、、」と思います。
僕は主に午後から夜までの仕事をしているから、幼稚園に行き始めたら、娘との時間がかなり減ってしまうんですよね、、、まいったな、、、
でも、仕事やめたら生活できなくなっちゃうからね、、、
いや、、、
、、、
決めた!夜の仕事やめる!
すぐには無理だけど、えー、少しずつ、、んー、、、
、、、
どうしよう?
生きていけるかな。
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